2011/12/05  トークショー&ミニライブ「アルバムのチカラ」@ アーツ千代田3331 に行って来た

12/5はアルバムの日。写真家・浅田政志氏、雑誌「Re:S」編集長・藤本智士氏、ミュージシャン・早瀬直久氏(べべチオ)のトークショー。被災地で写真洗浄をしてこられた3人の話を聞いた。写真洗浄を数多く行なった富士フイルム株式会社の主催によるもの。
ごく簡単にメモを取ったものを列挙。個人の耳が聞き取ったものなので、そこはご容赦ください。


行ってみれば旧中学校を再生利用していた建物だったので驚いた。早く着きすぎても受付はしてくれた。早瀬さんがリハで歌っていたところを観ていた。校庭だっただろう場所は公園になり、そこで時間をつぶしてから入場。後方で抜けやすそうな席を選ぶ。


★自己紹介ほか
<浅田氏> 自分や他人の家族写真を撮る。(写真集『浅田家』は存じていた。)
<早瀬氏> かなり以前、音楽をやり始めてすぐに藤本さんが見つけてくれて知り合った。ベベチオのチオは「包む」という意味。ラブ&ピースで包めたらという思い。アルバムエキスポのテーマ曲を作成した。
<藤本氏> 雑誌でフィルムカメラの特集をした。それを見た佐野史郎氏からメールがあり、佐野家代々のアルバムを見せてもらい、とても良かった。それがきっかけで自分のアルバムを見直し、アルバムを残そうという気持でエキスポを始めた。


<浅田氏> 高校時代、父のカメラを借りて撮り始めた。写真専門学校へ。昨日結婚して、神社での式の最中も自分で撮った。一般家庭に家族写真を撮影しに行って、その時にはアルバムを見せてもらう。
<早瀬氏> プロが使うようなビデオカメラを父が持っていた。写真もアルバムを作ってくれていた。


今と昔のアルバムの違い:昔は生まれてから幼稚園くらいまでが1冊。今のデジタルはたくさん撮るのでアルバム化できていない。
<藤本氏> 「整理と整頓は違う」という内容が書かれた新書の紹介(失念)。
<浅田氏> たくさんのなかからセレクトするのも面倒だが楽しい。


東日本大震災 写真洗浄ボランティアの様子を紹介
<藤本氏> 避難所などから家に戻ってやるのはアルバムを探すこと。(生活することが大前提で)それは先のフェーズだと思っていたが、違った。
<早瀬氏> CDリリースもあり関西でやることが多くあったことと、自分が行くのもなと思っていたが、平間至氏に声をかけられてボランティアへ。写真洗浄をした。




各地の作業の様子、洗った写真の掲示の仕方などをプロジェクターで見ながら説明。その苦労と、携わる人々の工夫のすごさを紹介していた。
<藤本氏> 洗浄をしてわかったことは、ここ10年ほどのプリントがなかった。
自衛隊の人がUSBメモリは拾わないが、アルバムは拾うと言っていた。




最後に早瀬氏、アルバムエキスポのテーマソング「写真の声」をギターで歌った。少しかすれながらも、張りのある大きな声、優しい声を織りまぜて歌ってくれた。


(感想)
是非アルバムを作ってもらいたいという熱意が伝わってくるトークだった。被災地での作業の様子は、胸が痛くなり、考えさせられた。あったものが全て流されてなくなる、想像もつかないことだが現実だ・・・。
自分のアルバムを振り返れば、せっかく両親が作ってくれた幼少のアルバムを10数年前にはがしてひとつにまとめようとして中断したままだったり(ひどい)、デジカメになってからはほとんどアルバムを作っていない。最近フィルムカメラで撮ったものはポケットアルバムに入れてあるだけ。時系列も残していない。アルバムにして残して意味があるものはやはり人物写真だと思う。いまは人物をほとんど撮らないので、その価値もわからないのかもしれない。いろいろ複雑な気持を抱えながら帰った。アルバムについて考える機会となった。ありがとうございました。